【グーフィス錠(エロビキシバット水和物錠)】の考察

剤形について

一包化:不明 実際には一包化しているので問題ないでしょう

分割:不明 こちらも分割した経験あり。フィルムコーティングですがおそらく問題なし

粉砕:不明 ちょっと微妙ですかね、できれば簡易懸濁あたりでいきたいです

効能または効果

慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)

用法及び用量

成人にはエロビキシバットとして10mgを1日1回食前に経口投与する。症状により適時増減するが最高用量は15mgとする。

便秘の状況で1~3錠での使用になります。

食前と記載があるので食事が影響します。血中に移行して効果を発現する薬剤ではなく、回腸末端部で胆汁酸の再吸収に関わるトランスポーターを直接阻害し、胆汁酸の再吸収を抑制することにより、大腸内に流入する胆汁酸の量を増加させる作用を持つ薬剤です。

食事の刺激により胆汁酸が十二指腸に放出される前のタイミングでグーフィス錠5mgを投与し、回腸末端部で胆汁酸の再吸収を抑制することでしっかり効果を発揮します。

空腹時などではなく食事の前に服用することが大事です。服用後の食事がないと胆汁酸の分泌が少ないので効果はしっかりでないと推測されます。

相互作用

基本的に吸収されて効く薬ではないので腸管での作用での影響が多い。ただP糖蛋白質の阻害作用がある

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
胆汁酸製剤(ウルソなど)これらの作用が減弱するおそれがある本剤による胆汁酸の再吸収の阻害
アルミニウム含有製剤本剤の作用の減弱アルミニウムの胆汁酸吸着
コレスチラミン本剤の作用減弱胆汁酸の吸着
ジゴキシン・プラザキサこれらの作用の増強P糖蛋白質に対する阻害

重大な副作用

特になし

副作用

腹痛。下痢が高頻度であり。このあたりは作用の延長線でしょう

肝機能異常の副作用もあり。念のため肝機能には注意が必要か

薬物動態

腎臓での代謝はほぼなし、ほとんどが糞便からの排泄。肝代謝。

薬理効果

回腸末端部の上皮細胞の胆汁酸トランスポーターを阻害し胆汁酸の再吸収を抑制し大腸腸管内に胆汁酸の流入量を増やし水分および電解質を増加させ消化管運動を亢進させ便秘治療効果を発現する。

感想・考察

食前投与だがその後の食事が必要な薬。朝の指示が多いので朝食の摂取があるかの確認が必要。食事を摂らないと効果の減弱が予想される。また、食後に摂取した場合胆汁酸再吸収抑制の減弱が予想されるのでこちらも効果が落ちることが予想される。

朝だけでなくどの食事のタイミングでもいいので朝を逃したら昼などの服用も考慮する。

効果の発現時間はやや早め。食事が腸に移行する5時間くらいなので服用のタイミングが難しそう。朝飲んで昼に排便できる環境なのかも考慮がいるかも。食事が必要なので就寝前服用ができないのでここが難点かもしれません。

食前なので飲み忘れに考慮が必要。施設などでの服薬状況も確認が必要そうである。

併用はさほど気にする必要はないが、ウルソやアルミニウム製剤は使用患者も少なくないし、併用の可能性の多い薬なので注意は必要。

副作用は効果の延長線の下痢や腹痛の頻度が多め、念のため肝機能には注意

※あくまで個人的な感想なので添付文章などで確認してください!

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