【リンゼス錠(リナクロチド錠)】についての考察

剤形について

一包化:不可 シートがアルミシートな時点で一包化は厳しそうです。食前の縛りもあるので一包化の機会も少ないでしょう。品質保持のためのアルミシートなので直前に開封して無包装で保管しないとの注意事項あり。

分割:不可 まあ一包化が不可な時点で無理ですよね

粉砕:不可

効能効果

便秘型過敏性腸症候群

慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)

用法及び用量

0.5mg(2錠)を1日1回食前に経口投与、症状により0.25mgに減量する。

注意事項としては食前投与なこと。この薬は食事の影響があるのでこの記載。食前投与のほうが下痢の副作用が低いというデータがあるようです。

適時増減の文言がないので最大は2錠まで。書き方的には2錠で開始して聞きすぎる場合は減量の意味合いでしょう

相互作用

特に併用に注意する薬はなさそうです。

重大な副作用

重度の下痢 効果の延長線の副作用ですね。予想しやすい副作用です

薬物動態

吸収性はかなり低く、血中からはほぼ検出されない

薬理作用

腸管分泌及び腸管輸送機能促進、大腸痛覚過敏改善作用が排便異常及び腹痛、腹部不快感の改善に寄与すると考えられる

便秘改善以外に腹痛や腹部不快感改善の効果もあり。これが過敏性腸症候群に適応がある理由ですね。

便秘改善効果は主に腸内の水分分泌増加です。

感想・考察

腸管刺激タイプの下剤でないので薬理的には使いやすい印象。マグネシウムに近い感じですかね。しかも痛覚や腹部不快感の改善効果もあるので下剤に多い腹痛なども少なそうです。

頓服ではなく定期服用で便秘になりにくくする薬ですね。センナのような依存性や大腸メラノーシスもなさそうなのでいい薬だと思います。

相互作用もほぼないのでこちらの使い勝手もいいですね。吸収もほぼされないので腎機能や肝機能の影響もないでしょう。

問題点は食事の影響。食前は忘れやすいので注意が必要ですね。言っていいのかわかりませんが食後で効果が強くなることを考慮して1錠での使用もありなのかなぁといった感想。実際施設では食前食後の管理が難しいので一緒に服用しているケースも多そうです。そのあたりを考慮して便のスケールの状態確認は必要そうですね。

あとは管理の問題。一包化ができない剤形なので高齢者や施設入所の方では管理が煩雑になりそうです。

今後同系統で食後でいい薬ができればいいのですが薬理効果的には難しそうですね。安定性があり一包化できるものがあれば一気にシェアが変わるかもしれませんね。

※個人的な考察なのでこれをそのまま信じないようにしてください!

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